- 2026/03/18
- 日々のあれこれ
花のたより
一昨日のことですが高知、岐阜、そして甲府の3つの観測地点でソメイヨシノの開花宣言が出されました。
そして昨日は名古屋から花の便りが届けられました。
春のサクラの季節のスタートですね。
高知って全国的にもサクラの開花のスタート地点の代表格の1つのイメージがありまして、平年だと3月22日ごろですから今年は異様な早さです。
そこに岐阜と甲府が割って入って来たのも意外でした。
サクラには色んな品種がありまして、1つの品種にすぎないソメイヨシノを季節のスタートの代表にしてはいけないのですが、我が国の慣例というか海外から見た日本の象徴のような扱いになってますから仕方ないでしょう。
ちなみに前年の夏に出来た花芽は秋を過ぎるころに休眠状態に入って冬を越し、冬のあいだは寒さによる低温に晒されます。
そしてじゅうぶんな低温刺激を受けたあとで気温が高くなると、春を感じて休眠から目覚めるわけです。
学生のときに受けた植物生理学の講義で知ったことですが、意外にもこのあたりのメカニズムはまだ理解が進んでいないようで、アブシジン酸という植物ホルモンの関与や、根っこからの因子が関与しているとか、色々な研究成果が議論されてるようです。
そしてこの休眠打破には、それなりの長さの低温に晒されることが重要となります。
暖冬のときは休眠打破のタイミングが個体によってバラバラになり、開花と満開の時期が遅れたりズレたりすることになります。
この冬は寒気が何度も襲来しましたが寒さが継続しなくて、一時的に寒い日があっても総じてあまり長続きせず、平年より気温の高い時期もありました。
したがって休眠打破が平年より弱めの地域が多く、西の方でその傾向が強いとみられてますので、岐阜や甲府で一足先に開花が見られた理由が頷けます。
また、九州では桜前線が南下する傾向があるのですが、これも休眠打破のキーワードで考えると納得できます。
とは言え、2月中旬以降はかなり暖かくて3月の寒の戻りも一時的でしたので、開花は西日本で平年より早く、東日本はかなり早いと見込まれてます。
また、北日本は4月になると気温がかなり高めと予想されており、開花もかなり早い見込みとのことです。
これも学生のときに花卉園芸学という他学部の講義を聴講して知ったことですが、開花予想の計算には400℃の法則と600℃の法則というのがありまして、2月1日以降の日平均気温の合計が400℃に達するころに開花するというのが400℃の法則で、2月1日以降の日最高気温の合計が600℃に達するころに開花するというのが600℃の法則です。
どちらも長い年月の観測値から求められた経験則なのですが、その2日前後に開花することから気温の推移が平均的であればそれなりの精度を持ってます。