- 2022/06/10
- まじめな話をしよう
実りの初夏
実りと言えばコメが収穫される秋ですが、今の時期に収穫期を迎えている作物があります。
それはムギで、その収穫期を麦秋とも言います。
麦が熟して畑一面が黄金色になる頃で、ちょうど今の時期です。
同時に田植えも進行中ですので、田植えの終わった水田の近くに黄金色の麦畑があったりします。
梅雨入りを前にした山里の新しい風景ともなってます。
ちょっと前って言うか、私が山里に越してきた当初は麦畑なんて無かったです。
田んぼのあいだには、ところどころに休耕田が混ざった状態。
耕作が放棄されて荒地になっているところもあって、とくに奥の方の人の少ない集落で見受けられました。
荒地にまっ先に入って来るのはススキとかセイタカアワダチソウです。
休耕田や耕作放棄地を花で彩る趣旨で、多くのところでコスモスが植えられてました。
また、ヒマワリが植わっているところもありました。
花の盛りの時期にはニュースになって、テレビや新聞で様子が伝えられます。
キレイな風景なのですが、その裏には日本のちぐはぐな農政があることを忘れてはならないです。
その潮目に変化の兆しが現れたのが、ここ10年ばかりです。
食料自給率の問題も絡み、休耕田を活用して小麦や大麦への転作に方針転換。
年を追うごとに麦畑がふえて今のような賑やかな状態になってます。
秋風が吹き渡る休耕田でコスモスが揺れている風景は物悲しかったです。
水田が激減したのは残念ですが、黄金色の麦の穂が揺れている風景の方がコスモス畑なんかよりずっと好ましいです。
あっ、ちなみに・・
ごはんに混ぜるのが大麦で、パンとか麺の粉には小麦です。
見分け方をご近所さんから教わりましたが、麦の穂からヒゲのように伸びている禾で区別するそうです。
一般に大麦はピンと上に伸びるのに対して、小麦は不揃いの傾向があってゲジゲジみたいに見えます。